チューリップ賞展望

阪神競馬場1600mで2歳GⅠと桜花賞が同舞台で行われる牝馬クラシック路線は、牡馬と比べるとトライアルで試すという意味合いが薄いです。

桜花賞が同条件で経験済みの阪神JF上位馬にとって、皐月賞より間隔が短いチューリップ賞はむしろ出走することによるダメージのデメリットが大きいです。まして牝馬はまだまだ体力がつききっておらず、走らせるごとに精神的に追い詰められる心配もしなくてはいけないため、有力馬は桜花賞に直行する傾向となっています。

チューリップ賞勝ち馬が桜花賞を勝ったのは、2014年ハープスター以来いません。

よってチューリップ賞に出走する馬はここで出走権を取りに来る本気度が高いです。

こうした背景もあり、チューリップ賞は翌日の弥生賞ディープインパクト記念と比べると、かなり寂しいメンバー構成になるものの、より出走権獲得争いが熾烈になり人気馬で決着する傾向。ここ10年は1番人気は【6-1-1-2】勝率60.0%、複勝率80.0%と抜けています。

注目はGIを6勝したイクイノックスの半妹となるガルサブランカ。

父キズナ、母シャトーブランシュ、母の父キングヘイローの血統で、父キズナと母父キングヘイローはディープボンドと同じ相性の良い配合です。前走は2着でしたが、スローペースとなり、軽く行きたがってた分、伸びあぐねて位置取りの差がそのまま結果になったかたちで、力負けではありません。

イクイノックスと比較するのはかわいそうですが、血統的な価値だけではなく、十分な実力も兼ね備えていそうですね。

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