舞台となる中山2000mは、ゴール前の高低差のある急坂が大きな特徴。また中山は内回りコースで脚質については、先行勢と中団待機組がほぼ互角の成績。一方、追い込み勢の信頼度はかなり低いです。
2007年以降、4角11番手以下から勝利した馬はほとんどいません。4コーナー地点で最も後ろの位置取りだった2016年の優勝馬ディーマジェスティは4角10番手。同馬は3コーナー手前あたりから徐々に進出し、直線手前では完全に先行勢を射程圏内にとらえていた。また、道中は最後方に位置していた2012年の優勝馬ゴールドシップにしても、4コーナーでは6番手まで押し上げています。つまり、後方から直線一気を決めるのは至難の業で、2~3着に食い込むのが精一杯。後方から行く馬はコーナーで位置を上げるコーナリング性能は不可欠です。
昨年のソールオリエンスは例外で、重馬場で超ハイペースになった結果、前が止まり、後方直線一気が決まった珍しいレースになりました。一昨年は後方で脚を溜めたドゥデュースでも3着止まりなのでコーナー回ってきた時点で後ろにいる馬は基本的にはノーチャンスといえるでしょう。
中山内回りコースは直線で長い末脚を使うことが求められる日本の主流適正とは少し外れたコース設定でコーナリング性能と瞬発力が試されるレースとなります。