ウマ娘きっての真面目キャラで知られる学級委員長役のサクラバクシンオーを史実で振り返っていきます。日本屈指の名スプリンターがウマ娘ではなぜ真面目な学級委員長キャラになったのか検証していきます。
真面目すぎた気性によりダービーは断念
デビュー前のサクラバクシンオーは長距離が得意であったアンバーシャダイを伯父にもつ血統もあり、当時は必ずしもスプリンターであるとは見られておらず、2400メートルで行われる日本ダービーへの有力候補と思われていました。
しかし、短距離の新馬戦では圧勝するものの、スプリングステークスでは後の2冠馬ミホノブルボンにまったく歯が立ちませんでした。血統的に問題ないはずの距離でもスタートから真面目に走りすぎる気性のために、距離が長いレースになると息が入らなくなってしまうのでした。
そこで、陣営は仕方なくクラシックを諦め短距離に専念する決断をします。真面目すぎる気性と豊富なスピードでマイルでも飛ばしすぎてしまうため1400m以下がサクラバクシンオーの適正と見極められていき、古馬になるとその才能が開花。
1993年・1994年にスプリンターズステークスを連覇。1994年度のJRA賞最優秀短距離馬に選出されました。
引退レースとなった1994年スプリンターズステークスで日本レコードを叩き出し、1200mで圧倒的な強さを見せました。日本競馬界のスプリンターの先駆けとなっています。
通算21戦11勝。うち1400メートル以下では12戦11勝という成績を残しているいっぽう、1400メートルを上回る競走は9戦して1勝もしておらず、JRA史上最強でかつ顕著なスプリンターとも評されています。
サクラバクシンオーは種牡馬としても成功。当時の生産界はサンデーサイレンスが不動のリーディングサイアーとして君臨し、トニービン、ブライアンズタイムがおり、内国産種牡馬は不遇の時代。しかしサクラバクシンオーは初年度から100頭以上の交配相手を集めると、その優れたスピードを産駒によく伝え、自身と同じく1400メートル以下を中心に数々の活躍馬を輩出していきました。
予想する上でのサクラバクシンオーの取り扱い
サクラバクシンオーの血が入った現在の名馬といえばキタサンブラック産駒のイクイノックスです。
キタサンブラックもイクイノックスも自ら加速する真面目さとトップスピードの速さを持ち、サクラバクシンオーからの影響を感じます。
ただし、真面目に走りすぎて前進気勢が制御できないならサクラバクシンオーの血の影響が濃いので長距離では消し要素となります。