ウマ娘映画化。クロフネは登場するのか。

劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』が、2024年5月24日に全国公開します。主人公はジャングルポケットで準主役にはアグネスタキオンとマンハッタンカフェが登場します。映画の告知に出てこなかったのはクロフネ。この世代を語る上で欠かせない馬ですが権利の関係でこれまでウマ娘には登場してこなかったため、クロフネが映画に出てくるのか注目が集まっています。ちなみにクロフネのオーナー金子氏はディープインパクトのオーナーでもあり、クロフネの許可が出るなら、将来的にディープインパクトのウマ娘化も実現するのではないかと期待されています。

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外国産馬のダービー出走が開放された世代

日本ダービーは日本の生産者を守るために外国産馬の出走は規制されていました。しかし、JRAは日本の競馬レベルの向上とさらなる進化を目指して規制解除に打って出ます。

外国産馬のダービー出走殴り込みを目指して名付けられたのがクロフネです。

アメリカで誕生したクロフネは2000年2月にファシグ・ティプトン社主催のトレーニングセールに上場され43万ドルで吉田勝己に落札され、4月に輸送され北海道早来町のノーザンファームで育成調教を積みました。

新馬戦は取りこぼしたものの、その後の2レースは連続でレコード勝ち。重賞初出走となったラジオたんぱ賞3歳ステークスでは、単勝オッズでは1.4倍の1番人気に支持されたものの、アグネスタキオン、ジャングルポケットに力負け。

翌年は毎日杯をまたしても速いタイムで勝つとNHKマイルカップを勝利。

そして、念願のダービー出走を果たしますが、5着と敗れてしまいます。クラシック戦線で主役になれなかったクロフネですが、秋に転機が訪れます。

天皇賞秋に出走を予定していたものの、アグネスデジタルの登録により直前で出走回避を余儀なくされ、仕方なくダートの武蔵野ステークスに出走レースを変更したのです。

もともとアメリカのダート血統だったクロフネは芝の適正よりもダートに向いているといわれていたため、ここで試してみる判断をしました。

すると、初ダートの武蔵野ステークスは9馬身差をつけて圧勝。走破タイム1分33秒3は、1992年にナリタハヤブサが記録した1分34秒5を1秒2更新するJRAレコードでした。ダートでの爆発的な強さを見せつけたクロフネはその後、ダート路線へ。

11月24日、ジャパンカップダートへ出走。当年はアメリカから一線級の実績馬であるリドパレスが出走したが、クロフネは同馬を抑えオッズ1.7倍の1番人気に支持されました。直線に入ると独走態勢となって前年度優勝馬ウイングアローに7馬身差をつけての優勝。走破タイム2分5秒9はレコードを2分7秒2を1秒3更新し2戦連続のJRAレコードを叩き出しました。

ジャパンカップダートの後は休養に入り、翌年にはダートで行われる世界最高賞金競走・ドバイワールドカップを目標とすることが決定していましたが、右前脚に屈腱炎を発症、引退となりました。

現在でもクロフネの叩き出したダートの2レースで出したレコードタイムは破られていません。

いまだにダート最強馬といえばクロフネの名前を挙げる人は多くわずか2レースで伝説と鳴っています。

クロフネは日本のダート戦線における黒船となったのでした。

予想する上でのクロフネの取り扱い

クロフネは引退後は2002年より社台スタリオンステーションで種牡馬となり、産駒は芝、ダートを問わずに走り障害競走も得意という万能ぶりで多くの産駒を輩出しました。

母父としてもクロノジェネシスやスルーセブンシーズなどを輩出。非常に優秀な成績を挙げています。気性も穏やかで、欧州血統と組み合わせた時には爆発的な強さを発揮することがあります。

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