ウマ娘登場で大反響。ドゥラメンテを史実で振り返る

ウマ娘3期ではキタサンブラックが主人公でしたが、ストーリーに欠かせないドゥラメンテが登場したときには大きな反響がありました。

理由はドゥラメンテの馬主サンデーレーシングがこれまでウマ娘キャラの使用を許可してこなかったからです。ドゥラメンテの登場は今後にオルフェーヴルやジェンティルドンナの登場も可能であることを示しました。

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ドゥラメンテを史実で振り返る

2歳時はポテンシャルの高さを見せつつも、出遅れグセと気性の子供さもあって、新馬戦を取りこぼすなど2歳G1には間に合いませんでした。

皐月賞では、3連勝で弥生賞を制したクリストフ・ルメール騎乗のサトノクラウン、福永祐一騎乗のリアルスティールに続く3番人気に支持されます。序盤は後方からのレースとなり、第4コーナーで内側から大外まで大きく斜行するものの、体勢を立て直すと直線では強烈な末脚を披露し、早め先頭に立ったリアルスティールを交わし勝利。

実況は「これほどまでに強いのか」と驚きました。

第82回東京優駿では単勝1.9倍で1番人気レースでは折り合いが心配されていたものの、道中は中団に位置し、直線に入ると坂の途中で先頭に立ち、押し寄せる後続馬をものともせずに押し切り、勝利しました。これにより、2011年に達成したオルフェーヴル以来、4年ぶり史上23頭目となる春の2冠達成。また勝ち時計2分23秒2は父キングカメハメハとディープインパクトが記録した2分23秒3を0.1秒更新するレースレコードでした。

東京優駿後、秋に目標とするレースについて、三冠達成がかかる菊花賞、あるいは10月4日にフランスのロンシャン競馬場で開催される凱旋門賞の2つが浮上。しかし、ノーザンファーム早来へ放牧されていた際に両橈骨遠位端骨折が発見され、菊花賞、凱旋門賞は回避を余儀なくされ、秋G1は見送られました。

中山記念で9か月ぶりに復帰。M.デムーロ騎乗で単勝2.1倍1番人気に推され勝利。ドバイシーマクラシック(芝2410m)へ向かいます。

ドバイシーマクラシックでは、馬場入場後右前脚の蹄鉄を落鉄するアクシデントが発生。蹄鉄の打ち直しもうまくいかずそのまま発走し、イギリスのポストポンドの2着に敗れています。

6月26日、3か月ぶりの実戦として宝塚記念に出走し、天皇賞(春)を勝利したキタサンブラックを抑え、単勝1.9倍の1番人気に支持されました。しかし、直線で外から伸びを図るも、先に抜けたマリアライトにクビ差及ばず2着。その直後に歩様が乱れレース後に下馬し、左前肢ハ行(はこう)とする診断がなされました。陣営は「凱旋門賞への出走はやめます。今後のローテーションについても白紙です」と語りました。

その後、6月29日、複数の靭帯、腱の損傷によって獣医師から競走能力喪失の診断が下され、引退。

実力をすべて出しきる前に怪我でキャリアが狂ってしまったものの、キタサンブラック、サトノクラウン、リアルスティールら後に種牡馬として活躍する馬が多かった世代の中でも際立った強さを見せたドゥラメンテは史上最強馬として名前があがることもあります。

予想する上でのドゥラメンテの取り扱い

ドゥラメンテのレース成績から早熟のイメージがある人も多いかと思いますが、怪我での早期引退であり、産駒はクラシックに間に合った後古馬戦線でも活躍する持続型の成長を見せます。

牝系の特徴を引き出し、ドゥラメンテ譲りの瞬発力をプラスするのが産駒の特徴で脚質も自在性があり、操縦性の高さも特徴といえます。

全体がハイレベルになるG1で勝ち切るためのキレを遺伝させるので、G1で勝ち切る馬を多く輩出します。全体の勝率はそこまで高くないものの、大きなレースで強い種牡馬といえます。

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