安田記念展望

安田記念が行われる東京芝1600mは最初のコーナーまでの距離が約540mと長く、最後の直線も約520mと長いため、枠順や脚質に有利、不利のない舞台です。脚質別の成績を見ると、大きな偏りがないのも特徴的。

2019年まで京都競馬場で行われていたマイルCSと比較すると、安田記念は前半~後半まで1秒近く速い脚を使うラップになっていることがわかります。東京芝1600mは他場と異なり、全体に緩やかなコース形態と高速馬場になりやすいことから、スタートからゴールまで速いスピードを維持できるかが鍵になるコースです。

過去20年、1番人気はわずか4勝。その顔ぶれを見ると、ウオッカ、ロードカナロア、ジャスタウェイなどの名馬がズラリ。それ相応の実績もしくは能力を備えた馬でなければ、勝ちきるまでには至りません。

血統面については2008年以降は、父ロベルト系の活躍が顕著。当然ながら、主流血統の父サンデーサイレンス系の好走例も多いですが、とりわけ母父ノーザンダンサー系との相性は抜群です。種牡馬別ではロードカナロア、モーリス産駒が得意とする舞台です。

米国的なスピード要素が重要な安田記念でしたが、ここ数年で洋芝の密度が高くなっており、欧州的なパワー要素も一定程度必要となってきています。

またここ2年は中盤に一旦ペースが緩んで瞬発力が必要とされた中でキズナ産駒のソングラインが2連勝しました。

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