天皇賞・春傾向

過去20年、1番人気の複勝率は40%と頼りない成績。2017年から2022年にかけては2着連対圏を確保しており、潮目が変わりつつあるのは確かだが、2009~2016年の間は8年連続で複勝圏外に沈んでいます。ただし、2~4番人気が1番人気の不振をカバーする成績を残しており、「荒れるレース」と一括りにはできません。

人気薄については、中穴から大穴までまんべんなく絡んでいる印象。特に目立つのは10番人気以下の強さで、勝ち馬4頭を含む11頭が3着以内に食い込み、単勝&複勝回収率は100%を超えています。

これらのことから天皇賞・春は、1番人気は怪しく、10番人気以下も軽視しない方が良いレースといえます。今年に関しては断然の1番人気といえる本命馬がそもそもいませんので配当はどう決着してもそれなりにつきそうです。

枠順は長距離で縦長展開になることもありデータ上もあまり偏りは見られません。どちらかというと脚質、最終コーナーの位置が重要となります。

過去20年の脚質別成績を確認すると、完全に「逃げ・先行有利」の様相。2014年以降だけを見ても、最終4角9番手以下の位置取りから勝利した馬は2018年のレインボーラインのみ、2着連対も1頭のみ。下り坂の勢いで直線にスムーズに侵入した逃げ、先行勢がなかなか止まらないレースといえるでしょう。

人気薄を狙うなら逃げ、先行ができてスタミナがある馬を注意したほうが良いといえます。

レコードは17年キタサンブラックの3:17.1で06年ディープインパクトのレコード3:13.4を更新しています。

キタサンブラックはディープインパクトの全兄ブラックタイド産駒なので、ディープ・ブラックタイド系は抜群の強さを見せるレースであることは覚えておく必要があります。

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