福島牝馬ステークス・データ分析

2023年に第20回を迎えた福島牝馬S。いまや春の福島を彩る重賞として定着した一戦は、第1回から単勝2桁人気馬が馬券に絡むなど、波乱が起きやすいレースです。昨年まで単勝1番人気が10連敗中で、2番人気に至っては第1回の2004年が最初で最後の勝利と上位人気が結果を出せておらず荒れがち。過去10年では3番人気が4勝を挙げているものの、そのうち2020年は3連単の配当が200万円を超えたように、上位人気馬同士の決着が少ないので穴狙いがオイシイレースとなります。

福島競馬場の特徴はスパイラルカーブ。スパイラルカーブとは入り口は緩やかなカーブで、出口はきついカーブのコーナーの事で、スピードを落とさず入り、出口では遠心力で馬群がバラけるような仕組みになっています。

最後の直線、ゴール前190mあたりから緩い上り坂になっていて逃げ・先行馬のスタミナを削るが、差し馬も強い馬が多くないため、コーナリングが得意でスタミナがある馬が上位に来やすいです。

ゴールドシップ、オルフェーブル産駒が福島は得意としています。日本の主流条件の結果より海外適性の高さをみせるステイゴールド系が強いことから、福島競馬場では日本の主流血統とすこしずれた適性を持つ馬が強みをもつといえるでしょう。

血統的に欧州要素が強い馬に適正があり、欧州血統のサトノクラウン産駒、トーセンローリエは適正的に合っているうえで、晩成型で4歳となり、パフォーマンスを上げてくる可能性が十分あります。人気薄で狙い目の1頭といえるでしょう。

ファユエンもヴンセンヌ産駒で日本の主流条件で上がりの早いレースで力を発揮できなかった馬ですが、福島ではおもしろい人気薄の馬になります。

人気馬ではサトノダイヤモンド産駒のシンリョクカが福島1800には合っていそうです。福島は日本の主流条件で勝ちきれない血統の馬が急に真価を発揮する競馬場なので、一見地味な血統の馬がおもしろくなります。

 

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