ウマ娘映画化。準主役アグネスタキオンを史実で振り返る

劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』が、2024年5月24日に全国公開します。主人公はジャングルポケットで準主役はアグネスタキオン。そこで今回はアグネスタキオンの特集です。そんなアグネスタキオンは史実ではどのような成績を送ったのでしょうか。

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史上最強馬の呼び声も高いアグネスタキオン

史上最強馬として名前があがるのはイクイノックスとディープインパクトでしょう。しかし、少ないながらアグネスタキオンも名前があがってきます。

デビューは比較的遅く、2000年12月の阪神芝2000m新馬戦。レースでは、新馬にもかかわらず上がり3ハロン33秒台を記録し他の上位馬がその後活躍するレベルの高い新馬戦を圧勝。

続くラジオたんぱ杯3歳ステークスは相手がさらに強力で2歳2000mのレコードタイムで圧勝。2馬身半差の2着はジャングルポケット、3着はクロフネとのちのGI優勝馬が1着、2着、3着を占めました。このレースは史上最高のG3と呼ばれ、後にラジオたんぱ杯はG1に昇格してホープフルステークスとなる流れを作りました。

2001年の年明け初戦に弥生賞を選択。アグネスタキオンの出走を受け、他陣営は次々と回避を表明、8頭立てという少頭数で行われたこのレースでも強さを発揮して5馬身差をつけ勝利、また4着には後の菊花賞馬であるマンハッタンカフェもいました。

皐月賞にて単勝1,3倍と圧倒的1番人気を集めたアグネスタキオンは皐月賞もあっさりと勝利。

実況は「アグネスタキオンまず1冠」と口にします。

皐月賞勝利の時点で3冠が既定路線と誰もが思った馬はディープインパクトとアグネスタキオンだけかもしれません。

しかし、5月2日に左前浅屈腱炎を発症し、無念の引退が決定。引退後は種牡馬としても成功し、2008年にJRA総合リーディングサイアーを獲得。内国産種牡馬としては1957年のクモハタ以来51年ぶりとなる快挙を達成。ダイワスカーレット、ディープスカイなどクラシックホースを輩出しました。

のちにG1を勝利する馬に圧倒的なまでに、すべて勝利して皐月賞まで駆け抜けたアグネスタキオンが映画になる黄金世代でも最強馬として異論はないでしょう。

映画でも主人公のジャングルポケットがまったく手が届かないまま引退したストーリーとして描かれるはずです。

予想するうえでのアグネスタキオンの取り扱い

アグネスタキオンはキャリア4戦で引退したことから早熟のイメージがあるかもしれませんが、怪我での引退であり、産駒にも早熟傾向は見られません。

一方で母親のアグネスフローラは桜花賞馬であり、しっかりとクラシックに間に合ってくる血統でもあります。アグネスタキオンは早く亡くなったため直子はもう出てきませんが、牝系に多くの血を残しています。血統表にアグネスタキオンの名前を目にすると3歳世代では要注目です。

しかし、不安要素として脚部不安も受け継ぎがちというリスクも頭に入れた方が良いでしょう。

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